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「国家情報会議・情報局設置法」成立に抗議し、
今後のスパイ防止関連法制の制定に反対する市民団体共同声明
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| 2026年5月27日 |
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1 はじめに
本日5月27日、参議院本会議で、国家情報会議設置法=国家情報局設置法が可決され、成立した。自由民主党、日本維新の会、公明党、国民民主党、参政党、日本保守党、チームみらいが賛成した。立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組、社会民主党、沖縄の風、ながえ孝子議員が反対した。
私たちは、本法の可決・成立に強く抗議し、同法の運用を厳しく監視していく。今後進められようとしている、スパイ防止法案、外国代理人規制法案、対外情報庁法案、インテリジェンス関係者安全保護法案などのスパイ防止関連法制の制定に強く反対していく。
2 スパイ防止法案の制定は二段階で進められようとしている。
2025年10月20日に自民党と日本維新の会が作成した「連立政権合意書」には、スパイ防止関連法制として、次のような立法をつくることが合意されている。
まず今国会に、第1弾として国家情報局法案が提案され、本日参議院で可決成立した。
国家情報局法は、内閣総理大臣をトップとし、各省大臣をメンバーとする国家情報会議を立ち上げて、その事務局を内閣情報調査室を格上げした国家情報局が担うとする法律である。これが、スパイ防止法案の第1弾である。
次に第2弾として、来年の通常国会には、外国通報目的の秘密漏洩を死刑、無期拘禁などの厳罰に処す法案と外国代理人規制法案ないしは外国勢力活動透明化法案という名の、日本の市民が外国の人々と政治活動だけでなく、さまざまな活動を協働する行為に「スパイ予備軍」との疑いの目をもって、国家情報局等への広範な登録を義務付ける法案が提案される高い可能性がある。このような制度は、アメリカ、イギリス、ロシア、フランスなど世界各国で制定されている。ただし、ドイツは未制定である。ロシアの法律は、政府の見解と異なる見解を公表するNGO活動を封殺するものとしてヨーロッパ人権裁判所から表現の自由などを侵害するものとの判決を受けている。米・英・仏の制度についても、強い弊害があり、野党や多くのNGOはこの制度に反対している。
さらに、来年の通常国会には、対外情報庁法案が提案されるだろう。対外情報庁は、アメリカのCIA、イギリスのMI6にあたる機関である。日本製のスパイを養成し、世界各国に派遣して、スパイ活動をさせようという計画である。諜報のため、日本のスパイに仮装身分を認める制度(マイナンバーを2つ持つということ)なども提案される見通しである。
3 日本はスパイ天国ではなく、国家情報局設置の立法事実はない
(1)既存の情報機関の活動とその問題点についての検証抜きに強大な情報機関を作ることは許されない
政府与党は、「G7の中で情報局を持たないのは日本だけであり、日本は情報局がないためにスパイ天国となっており、これを改善するために国家情報局の設立が求められている」と説明する。それでは、現状の情報機関においてとらえることのできないスパイ事例としてどのようなものがあるのか、結局国会審議で明らかにされることはなかった。
新たな強大な情報機関を作るのであれば、内閣情報調査室や警備公安警察、自衛隊の情報保全隊、公安調査庁など、既存の情報機関に対する歴史的検証を欠いてはならないはずであるが、このような作業は全く行われなかった。
(2)石破政権時には、政府は「日本はスパイ天国ではない」と答弁していた
山本太郎議員の質問主意書に対する石破茂内閣総理大臣(当時)の答弁書(内閣参質218第8号(令和7年8月15日閣議決定))によれば、「政府としては、外国情報機関により我が国に対する情報収集活動が行われているとの認識の下、カウンターインテリジェンスに関する機能の強化は重要と認識しており、情報収集・分析体制の充実強化、違法行為の取締りの徹底等に取り組んでいるところである。そのため、御指摘のように「各国の諜報活動が非常にしやすいスパイ天国であり、スパイ活動は事実上野放しで抑止力が全くない国家である」とは考えていない。」と答弁していた。さらに、防衛省が2025年1月に特定秘密漏えい事案等に係る再発防止策に関する有識者会議(第1回会議)に提出した資料に、「防衛省におけるこれまでの情報保全事案」が紹介されているが、外国のスパイ活動による情報漏えい事案は一つも取り上げられていない。このような状況のもとで、国家情報局を設立することに、どのような必要性があるのか政府は明らかにできていない。
(3)情報機関は両刃の剣としていた後藤田正晴氏
戦後の歴史において、日本も情報局を持つべきだという議論は幾度もなされてきたが、それは今日まで実現せずにきた。むしろ、歴代の自民党政権は、このような選択を自制してきた。それはなぜなのか。戦時中は内務官僚としてキャリアを積み、戦後、政治家として官房長官もつとめた後藤田正晴氏は、新聞記者に「新たな政府の情報機関」の必要性を問われ、「日本は各国の総合的な情報をとる『長い耳』が必要だと思う」「ただ、これはうっかりすると、両刃の剣になる。いまの政府、政治でコントロールできるかとなると、そこは僕も迷うんだ」と述べている(2004年朝日新聞)。
このように、国際紛争の解決手段として戦争という方法を放棄し、すべての国際紛争を外交などの平和的手段によって解決することを宣言した日本国憲法のもとで、戦争の道具となりかねない国家情報局や対外情報庁は、平和国家日本にはふさわしくないと考えられてきたのではないか。
4 国会審議で明らかにされた国家情報局法案の問題点
(1)活動限界を画する法規範の不在
本法は、国家情報局がどのような活動をしてはならないか、特定の政党に資するような活動を禁止するなど、政治的中立性を確保するための措置の法定、どのような情報を収集してはならないか、個人のプライバシーの中核をなす情報の収集禁止、弁護士と依頼者間の情報の取得の禁止、ジャーナリストと取材対象者との間の情報の取得の禁止など、各国の情報機関において広く定められている一般的な制限規定が欠落している。
(2)情報が国家情報局に一括集約される危険性
今回の国家情報局の設置について、内閣総理大臣の権限を梃子として、すべての省庁が保有する情報を強制的に集約できる権限が産まれるのではないかという危惧がある。
国家情報会議のトップは内閣総理大臣である。参考人に招聘された北村滋氏は、2012年9月に公刊した著書『情報と国家』のなかで内閣情報機関の設置を提言し、これまで府省が取り扱ってきた情報のうち、我が国の対外政策、安全保障、危機管理の基本に関わるものについては、法令上の権限として、内閣情報機関の長にアクセス権が保障されるべきだと提言している。参考人の公述でも、北村氏は国家情報局法案の7条2項がこのような権限を認めていると説明した。
政府は、マイナンバーに紐づけられた情報や、能動的サイバー防御法に基づいて集められたサイバー上の情報などについても、必要があれば利用すると国会で答弁している。このような答弁をもとに考えれば、個人情報保護法69条が定める情報の目的外使用が常態化するおそれがある。
情報の分散は権力の分散とほぼ同義である。国家機関が持ちうる情報はきわめて広範にわたる。その情報を一括して国家情報局が集約できる、それも強制力を持って府省の情報を集約できるような制度が、民主的国家制度として妥当なものなのか、検討すべきであったが、そのような根源的な作業は行われなかった。
(3)これは組織法に過ぎないという言い訳は成り立たない
これらの問いに関して、政府は、国家情報局法は組織法であり、新たな権限を付け加えるものではないから、その活動の限界を画する法制度は不要であると説明している。しかし、情報収集のための活動が「非権力的行政活動」であり、作用法による規律が不要だということでは、明示的な法的枠組みを欠いた諜報活動を許容することとなってしまう。諸外国のような規制や監督を受けずに、国家の持つ広範な情報を集約できるような組織は、法治国家として許容することはできない。
(4)国家情報局が公安警察主導の政治警察化する危険性がある
国家安全保障会議と国家情報会議が、いずれも内閣総理大臣をトップとして、主要閣僚によって構成される組織として、並立することとなった。政治・政策部門と情報部門が分離されておらず、むしろ融合してしまう危険性が大きい。そして、日本の安全保障に関する政治・政策部門と情報部門が、いずれも警備公安警察によって担われるといういびつな政治構造が生まれる危険性がある。
ジャーナリストの青木理氏は、最新の論説「国家情報局構想の本質」(雑誌『地平』2026年6月号)において、国家情報局は警備公安警察が主導するものとなるだろうと述べている。警察法の第55条は、警察組織の不偏不党、公平中立を服務の基本と定めている。本来、政治からは距離を置き、政治的には中立性をもって遂行されるべき警察組織の中の秘密警察組織である警備公安警察組織が、日本の国家の政治部門と情報部門の中枢をろう断する体制が産まれれば、バランスの取れた経済・外交政策の遂行が困難となり、公益を損ねる可能性が高い。
(5)普通の市民活動が国家情報局の監視の対象とされる可能性がある
高市首相は「政府の政策に反対するデモそのものが情報活動の関心の対象となることは一般的に想定し難い」と答弁した。しかし、この答弁は明らかに事実に反する。多くの公安警察官が、スパイ防止法案に反対するペンライトデモを取り巻いて情報収集をしていたではないか。
公安警察による市民運動に対する情報収集活動はそれ自体が違法であると判示した名古屋高裁2024年9月13日大垣署事件判決は、公安警察が市民活動の情報を収集している実態を明らかにした。この判決は、市民活動が民主主義に果たす役割への深い洞察をもとに、憲法上の人格権としてのプライパシーについても深く分析した画期的な判決である。このような個人情報の収集及び保有等を警察組織が行なう場合には、その利用のされ方によっては、正確性を欠く情報、たとえば、誤った情報や不十分な情報、最新のものではない古い情報などにもとづき、個人が監視の対象とされたり、犯罪捜査の対象として取り上げられたりして、誤認逮捕などの身柄拘束が生じる可能性も否定できないことが指摘されている。
自衛隊情報保全隊についても、仙台高裁平成28年2月2日判決(判例時報2293号18頁)が、市民による「医療費負担増の凍結・見直し」、「04国民春闘」、「原水爆禁止の会」、「右翼による北方領土の日の集会への参加の呼びかけ」、「年金改悪反対」、「消費税増税反対」に関する各街宣活動等や、「小林多喜二展」、「核兵器廃絶を求める署名活動」に関する情報収集を行っていたことを認定し、プライバシー侵害があったとしている。
デモが情報活動の関心の対象になることは想定しがたいなどという高市首相の答弁は、あまりに歴史に無知であり、情報機関と捜査機関が一体となって暴走することへの問題意識を欠いている。このこと自体が、日本の民主主義の危機そのものである。
(6)政府要人や政治家に対する公安警察による監視がすでに実施されている
ここで思い出すのは加計学園問題だ。当時、安倍総理大臣ら官邸幹部が大学の認可に便宜を図った可能性を文部科学省前事務次官の前川喜平氏が告発した。前川氏は2017年6月23日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見したが、これに先立って、5月22日の読売新聞朝刊は、同氏が「出会い系バー」に通っていたと突如報じた。前川氏は、この記事の掲載について「個人的には官邸の関与があったと考えている」と指摘し、同氏の社会的評価を失墜させる工作であったとの見解を示している。前川氏は毎日新聞のインタビューで、「私は2016年の9月か10月ごろ、警察庁出身の杉田和博官房副長官から官邸に呼び出され『新宿の出会い系バーというところに行っているそうじゃないか』と言われた。「週刊誌から聞いた話だ」と。それなら週刊誌が私のところに来るはずですが、来ませんでした……そういえば杉田さんに官邸に呼ばれた時、『○○省の○○次官にもそういうことがあったよ』と言われたんです。それで『みんな尾行されているのかな』と思った。弱みを握られている人は役人だけではなくて、与野党の政治家の中にも、メディアの中にもいるかもしれない。そう思いました」と述べている(毎日新聞2019年6月20日「これが本当なら現代の特高」)。
4 諸外国における情報機関に対する厳しい規制と監督制度から学ぶべきだ
(1)ドイツの監督制度と相次ぐ司法判断
ここで、諸外国がそれぞれの情報機関に、どのような法規制や監督制度を設けているかを見ていきたい。
まず、ドイツ連邦情報局(BND)はドイツ連邦共和国の外交・安全保障にとって重要な外国に関する知見を得るため、必要な情報を収集・評価する機関である。ドイツには今回日本政府がつくろうとしている国家情報局に相当する組織はない。テロリズム組織を調査する憲法擁護庁もあるが、これは日本における公安調査庁に対応する組織である。この組織についても、G10委員会という監督制度が設けられている。また、データコミッショナー制度という、個人情報についての強力な是正機関も活動している。
BNDの活動において見るべき重要な点は、BNDが警察機関に付属してはならないと定められていることである(BND法1条)。情報の取得にあたっては、それが必要な情報であり、他の方法で得られない、他の官庁が所持していないものに限って収集できること、警察権限を持たないこと、警察に代行させることも禁止されていること、対象者への侵害が最も小さい措置を選ばなければならない(BND法2条)など、厳しくその行動規範が設定されている。
個人情報について、誤っているものについては訂正と削除をしなければならない (BND法7条)。国外にいる外国人の通信内容データの収集は認められるが、ドイツ国民、国内法人、国内に滞在する者の通信・個人データを取得することは原則として禁止され、誤って取得した場合は即時に削除しなければならない(BND法19条)。
聖職者、弁護人、弁護士、ジャーナリストからの情報収集は禁止される(対象者が一定の重大犯罪の実行者・共犯者である場合は例外、BND法21条)。
そして、BND法の第22条は、「私的生活の核心領域」、すなわち内心の思考・感情・感覚、個人的な日記や記録、極めて親密なコミュニケーション、家族やパートナーなど極めて親しい者同士の秘匿性の高い会話や通信など、身体的・精神的な親密空間、自宅などのプライベートな空間において、ありのままでいられることの絶対保護を規定している。私的生活の核心領域は、絶対不可侵とされている。
連邦情報局は、情報収集のみを任務とし、工作などは行なわないことが法に規定されている。にもかかわらず、2017年2月24日、ドイツのシュピーゲル誌は、連邦情報局がBBCやニューヨーク・タイムズ、ロイター通信などの電話などを盗聴していたことを報じている。法的な透明性が確保されているドイツの制度の下でも、このような事象が起きていることは注目に値する。情報機関の設置には、極めて慎重な姿勢が必要であることが示されている。
(2)オランダの情報機関への統制
オランダは2017年の法改正で情報機関法制を整備した。情報機関に強い権限を認めつつも、それを多層的な監督のもとに置くことで、プライバシー保護と民主主義の擁護を図る制度が構築されている。情報・安全保障審査委員会(TIB)による事前審査、情報・安全保障監督委員会(CTIVD)による事後監督と苦情処理、情報・安全保障に関する議会委員会(CIVD)による議会監督、そして特定場面での司法関与は、秘密活動を一元的な行政裁量に委ねないための複線的な統制回路を形成している。
オランダでは、政府の提案が国民投票にかけられ、反対が多数であったため、原案がさらに修正された。このようにオランダの制度は固定的なものではなく、国民投票、監督報告、苦情申立て、学術的批判を通じて、絶えず修正と再調整を受けているといえる。
(3)韓国国家情報院に対する規制の強化
5月13日の東京新聞は、韓国国会の情報委員会のナンバー2であり、文在寅政権期には国家情報院のナンバー2をつとめていた朴善源議員に対するインタビューを掲載している。
KCIAの後継組織である国家情報院が、1999年に法が策定された後も、保守系の李明博、朴槿恵大統領の下で、反政府的文化人(ポン・ジュノ監督、作家のハンガン氏らを含む)のブラックリストを作成していたことや、アルバイトを雇って革新系大統領候補を貶めるネットの書き込みをしていたことなどの不祥事発覚を受け、2020年に法が全面改正された。
3条で政治的中立の維持、集めた情報の職務外使用の禁止、5条で調査は必要最小限で行なうこと、11条で政治活動への関与の禁止、13条で職権を乱用した逮捕と監禁の禁止、14条で、違法な検閲、通信傍受、位置情報の追跡が禁止された。
2024年の尹錫悦大統領による非常戒厳宣言の発令時、尹大統領は、政権に批判的な政治家の拘束や位置情報の追跡を国家情報院に命じた。しかし、国家情報院の幹部はこの改正法を根拠に拒否し、大統領の指示した違法行為に加担しなかった。明確な法規制があったことによって、韓国の民主主義体制は守られたといえる。
5 情報機関に対する独立第三者機関による監視こそが求められていた
(1)既存の情報機関をも対象としてこれを監視する独立第三者機関が必要
70か国以上の500人を超える専門家との協議を経て、22の組織と学術センターによって作成された「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」(ツワネ原則。南アフリカツワネにて最終採択(2013年6月12日発表))は、原則31において、「安全保障部門の諸機関について、その運用、規則、政策、財政、業務管理を含めて監視するための監視組織を未設置の国は、それを設置すべきである。この監視組織は、制度的にも、運用上も、また財政的にも監視対象の機関から独立しているべきである。」と定め、情報機関に対する独立した監視組織の設置を求めている。
(2)5月26日の内閣委員会に立憲民主党が提出した修正案について
立憲民主党は、本法には、民主的統制のための措置や、日本国憲法が保障する基本的人権の不当な侵害の防止、政治的中立性の確保のための措置等が講じられていないと指摘し、 次の4項目を提案した。
1 定義を明確化し、対象情報を「政策決定に不可欠なもの」に限定すること
2 人権侵害の防止と職員の政治的中立性確保のための方策についての調査・審議を国家情報会議の所掌事務に追加すること
3 国会報告を義務化し、調査結果や活動状況を年1回以上、国会に報告し公表することを規定すること
4 第三者機関を設置し、人権配慮や中立性を独立した立場で検証・監査する新機関の設置を検討し、速やかに措置を講じること――の4項目である。
3点目までは、衆院の審議の段階で、中道改革の後藤祐一議員が、政府に求め、付帯決議に示された事項とほぼ同一であるが、4点目の第三者機関の設置は、この内閣委員会における参考人公述の中で強く求めたことが、「検討する」というレベルではあるが、盛り込まれた。情報収集を限定する規定に具体性と明確性がなく、第三者機関についても、設置を検討するものにとどまっていて、設置が必須としていない点は十分とは言えないが、原案に比べれば、この案の方がよいことは明らかである。
立憲民主党が修正案を提案し、原案に反対したことは、東京だけでなく、全国で取り組まれた市民活動の成果である。
(3)公明党、国民民主党、参政党の対応に疑問
公明党は、国会審議においても、法案には歯止めが必要であることを認めていた。国民民主党と参政党は、別途提案していたスパイ防止関連法案の中で、政府から独立した第三者機関の必要性を指摘していた。
立憲民主党から、このような重要な修正案が出されているのに、公明党、国民民主党、参政党はなぜ熟議を尽くすことなく、何の歯止めもない原案に賛成したのか、大きな疑問がある。
6 市民活動の今後の方向性について
(1)成立した国家情報局に有効な歯止めをかけていく
スパイ防止法の第一弾である国家情報局法は、可決成立した。
しかし、この制度が政治警察として暴走しないように歯止めをかけることが必要であることは与野党に異論がなかった。
5月26日の昼、夕、夜の波状行動には、合計で、3200人以上が参加した。
今後も、私たちは、与野党に働きかけ、政治警察となって暴走するかもしれない国家情報局に、その活動の限界を画する有効な規範が定立されるように、働きかけを継続していく。
この機関について、明確な活動限界を画する有効な規範が定立され、この機関を含む日本の情報機関全体について、これが適正に活動しているかを独立の立場でチェックできる第三者機関がどうしても必要であり、これらの規制と機関を欠く法律は廃止するしかない。
(2)来年の通常国会に提案されるであろう、スパイ防止法制本丸の関連法について、その動向を注視し、問題点を掘り下げて、空前の大きな反対運動の橋頭保をつくっていく
関連法案の内容を審議するため、本年夏には有識者会議が立ち上げられる見通しである。私たちは、その動向を注視し、問題点を掘り下げていく。
(3)私たちはあきらめない
最後に、私たちは困難な状況の中から反対運動を展開し、成立は許したものの、国会を取り囲み、全国で連帯する市民の波を産み出した。
立憲民主党が、独立第三者機関の設立の検討をも含んだ修正案を提起し、原案に反対したことは画期的な成果といえる。そして、このことは、来年度に提案が予定されているスパイ防止法案などの関連法制の全体について取り組む橋頭堡を得たといえる。
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| 経済安保法に異議ありキャンペーン/秘密保護法対策弁護団/「秘密保護法」廃止へ!実行委員会/改憲問題対策法律家六団体連絡会/憲法9条壊すな!実行委員会/日本マスコミ文化情報労組会議(MIC) |
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